79: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/13(火) 23:49:59.04 ID:JiQ2i3Q8O
「未央。がっつき過ぎ。喉詰まるよ」
「ん。んん…ん」
二人から出された食事に必死にかぶりつく。
育ち盛りの彼女に、二日の断食は流石に堪えた。
その様子に二人の友人はほっと胸を撫で下ろす。
渋谷凛。
城ヶ崎美嘉。
自分が居た世界で、一緒にアイドル活動をしていた。
共に切磋琢磨した、頼れる仲間。
「…でも、何で二人がここに?」
「それがね…起きたら…ね?」
「…うん…」
「…?」
「アタシ達、二人で寝ちゃっててさ。この辺で。それでアマネさんに拾われたんだ」
美嘉の指差す方向。
暖炉と思しき所で椅子に腰掛ける一人のアマネという老女。
こちらと目が合うと、軽い会釈をしてきた。
「…あー…」
運が良かったのか、悪かったのか。
彼女達はまだ、自分達のような危ない橋は渡っていないようだった。
「でも、何か今の私達、凄い力持ちになってるっていうか…それで家の手伝いしながら…」
「ねー★だって丸太とか普通に片手でイケちゃうんだよ?」
「…」
普通に談笑しているようだが、ほんの少しだけ、違和感。
その笑顔は、どこかぎこちない。
「…ねえ。しぶりん。美嘉姉」
「なーに?」
「?」
「…何か、隠してる?」
「…」
「…」
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