90: ◆GWARj2QOL2[saga]
2016/12/14(水) 00:00:27.85 ID:8Z8oeJK8O
「アマネさーん。持ってきたよー」
「あいやアンタ…見た目によらず力持ちだねぇ…」
「んー…この丸太中身スカスカなんじゃないの?持ってる感覚無いよ」
火を起こす為の木々を一気に集めるには、一度に大きな木をまとめて叩き切ればいい。
労力よりも手間を惜しんだ凛と美嘉はなんとなく大きな木を切ろうとしたところ、斧の一振りで木が切断された。
というより、砕け散った。
それも、砕いたのは斧の刃が鋭かった、ではない。
ほとんど、凛の腕力だった。
下手くそ、と言う前に、唖然。
どんな力で振ったのかと目を疑う。
凛自身も、自分の細腕が大木をへし折ったなどとは考えたくないようで、目を見開き美嘉の腕と自分を比べていた。
まさか、と思い砕き落とされた丸太に手をやる。
「…あれ?」
ヒョイ。
そんな効果音が聴こえるのではないかと思う程、軽い。
確かに同クラスの女子よりはそれなりに運動神経は良かったが、ここまでではなかった。
これでは、自分のプロデューサーも顔負けだ、と。
「…」
「…」
美嘉も同じ事を同じようにやってみたが、結果は凛と同じだった。
目が点になる程の出来事に、お互い無言でその場を後にした。
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