過去ログ - 真・恋姫無双【凡将伝Re】２ -SS速報VIP

過去ログ - 真・恋姫無双【凡将伝Re】２

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939:赤ペン[sage saga]
2018/03/10(土) 13:01:59.66 ID:YvUxo/4h0
母流龍九商会　言わずと知れた世界でも５本の指に入る巨大企業である。今回はその名前に込められた意味を解説しようと思う

現代においては【母なる海】という呼び方が一般的だが、昔の人々にとってはそうではなかった。天動説における世界の果てであり、飲料に適さない塩水のたまり場であり、そもそも内陸に住む人々にとっては見たことも無い遠いどこかであった
対して山は遠くからでもその姿が見えることもあって神格化されることが多かった、かのユダヤ教の神も始まりは山の神であったという説もある
父性を山に求めた人々は対して母性を川に求めた、人が生きる上で必須である水の象徴として自然な流れだろう
つまり【母流龍九】の母流とは川を指し、同時に流通、という言葉があるように河川を用いた商売を見据えてのモノだった。
そして【龍】もまた川を指すが、この場においては滝を昇った鯉が龍になると言う故事を合わせて賤業とされた商業を誰もが認め、毛嫌いされないものにしようと言う上昇志向を込めたものだと思われる。
最後に【九】と言う字には十に足りず、完成されることはないと言う意味が込められていたのではないか？商売において完成とは停滞であり、それは流通を腐らせる失敗である。
だからこそ自分たちは常に前へ、あるいは外へ、という仮に【龍】に至ったとしてもそこはいまだ【九】でしかないとし、本当の意味で頂点には至れないし、至ってはいけないと言う意味で最後の文字を【九】にしたのではないだろうか

総じて【母流龍九商会】とは二つの（或いはそれ以上の）意味を込めてつけられた名前だと推測される。
一つは母なる川を制して大きく飛翔する商人のフロンティアスピリットを
一つは流通を持ってより大きく、中国を大きくしようと言う後ろ盾である袁家の意向を示したものである
そして十足りえない＝トップになるつもりはないと言う意思を受け取るには当時の漢王朝はあまりにも弱くなり過ぎていたのは母流龍九商会にとって幸運だったのか不運だったのか、歴史のＩＦである

民明書房・文字から読み解く固有名詞

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