過去ログ - P「輿水幸子は無数に存在する」
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13: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/07(水) 21:32:01.53 ID:Q/KsUm3o0
 アイドルは、恋愛をしてはならない。
 理由は明白。ファンがそれを嫌うからだ。

 アイドルが男と付き合えば、それはファンに対する裏切りと取られてしまう。
 もちろん全員が全員ではないだろう。
 幸子がどこの誰と付き合おうと構わない、と言ってくれるファンも当然いる。
 しかし、一点に陰りがあれば、そこから闇は広がる。
 アイドル活動を続ける上で、スキャンダルは御法度だ。

 それがどうして、こんな事態に陥ってしまっているのか。

「はあー……」

 ベッドに腰掛けて項垂れていると、洗面所から戻ってきた幸子に声をかけられる。

「どうしてため息なんてついてるんですか?」

 幸子は不安げな表情を浮かべている。

「ま、まさか、昨日のこと、プロデューサーさんにとっては、遊びだったってことですか? ただの勢いで? ボ、ボクにあんなこと……」

 最後の方は身を震わせながら言葉を吐き、今にも泣き出してしまいそうだったので、俺は慌てて「遊びなんかじゃない、本気だ」と返す。
 すると幸子は目尻に涙を浮かべつつ「な、なんだ、まぁ当然ですよねボクですからね」と嬉しそうに笑った。



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