過去ログ - P「輿水幸子は無数に存在する」
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19: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/07(水) 21:49:10.35 ID:Q/KsUm3o0
 目の前にはノートPCがあった。
 手前には飲みさしの缶コーヒー、そして山と積まれた書類。
 
 執務室の照明は灯っているが、窓の外は暗く、妙に静かであることから、今が夜中であることが察せられた。

 伸びをして首を回すと、上半身の至るところから小気味の良い音が聞こえた。
 随分と長い間眠ってしまっていたらしい。
 しかし瞼は重く、疲れが溜まっているのがわかる。

 腕時計を見ると、午前3時。
 なるほど、仕事をするような時間帯ではないな。

「何故、俺はこんなところにいる」

 2017年2月10日と、ノートPCのスクリーンセーバーには表示されている。

 手の甲に爪を立ててみるがやはり痛みはある。

 記憶喪失の線はもはや消え去った。許容範囲を超えている。
 そもそも、これまでもおかしかったのだ。
 俺が記憶を失っているだけなのだとすれば、幸子が俺にそのことを伝えてくれていたはずだろう。


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