44: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/08(木) 21:38:53.14 ID:LNih3IB00
ここまでの事態の把握に、どうやらプロデューサーは一週間を要したらしい。
幸子の両親や事務所の面々に話を聞き、どうにか得られた情報だ。
それからプロデューサーは幸子の通う中学で担任の教師と面談をし、幸子の自宅で面会を断られ、やけ酒へと至ったのだった。
「あぁまったく、どうしてこんなことになるまで……」
この世界のプロデューサーは、どうやら無能らしい。
俺だったらもっと早くに察知できていただろう。
幸子に異変があれば、すぐさま気付く自信がある。
どれだけ気丈に振る舞っても、幸子は14歳の女の子だ。
心は脆く崩れやすい。
このままでは、幸子は終わってしまう。
二度と表舞台に返り咲けない。
下手をすればこの先、人生に活路を見出すことすらできなくなってしまうかもしれない。
俺が、何とかしなければ。
俺は幸子のプロデューサーだ。
そして、どんな世界でも幸子は幸子だ。輿水幸子だ。
俺は幸子を応援する義務がある。輝かせなければならない。
それが俺の生きがいだ。命そのものだ。
この世界のプロデューサーになど任せておけるか。
俺がやる。俺が幸子を取り戻す。
再びアイドルの世界へと、立たせてやる。
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