過去ログ - P「輿水幸子は無数に存在する」
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61: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/08(木) 22:25:45.78 ID:LNih3IB00
 ――それからお互い、涙が落ち着くまでにしばらくの時間を要した。

 涙が涸れ果て、感情が落ち着いてしまうと、どっと眠気と疲れが襲ってきた。
 ぴくりとも体が動く気がしなかった。

 幸子に「寝るわ」と伝えると「光栄にもボクの膝枕を使うことを許可しますよ」とありがたいお言葉をいただく。
 その通りにさせてもらった。

 肉体は限界に達していたが、満たされた想いは俺に幸せを感じさせた。

 この世界の幸子との別れは、そういう風にして訪れた。


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