過去ログ - P「輿水幸子は無数に存在する」
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63: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2016/12/08(木) 22:34:09.59 ID:LNih3IB00
 俺はプロデューサーだ。幸子をサポートするのが俺の仕事だ。

 どの世界の幸子も俺は応援し続けた。

 見習いの幸子にはデビューへと至るための道程を示した。
 天狗になった幸子は叱責し、生来の幸子へと引き戻した。
 小日向とキスする幸子は、周囲にばれないよう策を講じた。

 幸子のためになら、俺は喜んで命を差し出す。
 彼女のために俺の人生はある。

 様々な幸子と出会い別れ、それでも次の世界にはまた新たな幸子がいた。新鮮だった。

 別れがあったとしても構わなかった。
 一日限りでも、俺が働いた成果を幸子に残すことができれば。
 俺が幸子のために人生を捧げたという事実こそが重要だった。
 俺の存在する意味がそこにあった。生きている実感が得られた。


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