過去ログ - 十時愛梨「ハグと握手と」
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18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/08(木) 00:16:08.23 ID:aKR8yUbx0
やんわり断ってはいまずが、同時に、なるほどと感心していました。
『考えて行動する』『見られていることを意識する』『身体的接触を避ける』ことを考慮した上での結果なのでしょう。
確かに、スキンシップに関する件は、愛梨さんの意思の表れという意味で良い我が儘なのかもしれません。
そんな思考を巡らせている間に、愛梨さんは手際よくケーキとフォークを準備していました。

「愛情たっぷりですからね! プロデューサーさん、遠慮せずに、あ〜ん」

「しかし」

「みりあちゃんにも、せっかく協力してもらったから、いい報告がしたいんですっ!」

それはとても大事なことです。
みりあさんを泣かせる人がいたら万死に値します。
そして、担当アイドルを泣かせる人も果たしてどうなんでしょうか。
愛梨さんの眉の端は垂れ下がり、これ以上断れば今にも泣き出しそうです。
おんぼろのブラインドの隙間からは晴れ間が見え始め、差し込まれた一筋の光は愛梨さんの潤んだ瞳を照らしていました。


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