過去ログ - 花売りの姉妹 -SS速報VIP

過去ログ - 花売りの姉妹

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2: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:41:42.72 ID:ZNz88TFY0
「お姉ちゃん、今日もお花売れないね…」

「今日は寒くて人があまり通らないしね…もうちょっとしたらおうちに帰ろうか。」

「でも、売れないと、今日もご飯食べられないだよね…？」

以下略

3: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:42:16.07 ID:ZNz88TFY0
…………

「見つけた…！」

「わあっ…！お姉ちゃんすごい…！」

以下略

4: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:43:19.78 ID:ZNz88TFY0
「ねえ、お姉ちゃん。」

「なに？」

「明日は…いっぱいお花売ろうね。」

以下略

5: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:43:56.42 ID:ZNz88TFY0
「もう、暗くなったから寝るよ。」

「うん。」

「ほら、こっちおいで。」

以下略

6: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:44:24.97 ID:ZNz88TFY0
…………

「ケホッケホッ…」

「未央…」

以下略

7: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:44:51.77 ID:ZNz88TFY0
「花は、いりませんか…！」

「とてもとても…きれいなお花です…！」

何日かぶりに晴れたこともあって、いつもより人通りは多くなっていました。

以下略

8: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:45:54.84 ID:ZNz88TFY0
いつもは見向きもされなかった凛の花はどんどん売れていきます。

日が傾きかかった頃には、凛の手にはいくらかのお金と残ったわずかな花が握られていました。

「これだけあれば、薬が買える…！ご飯だって少しなら…！」

以下略

9: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:46:30.83 ID:ZNz88TFY0
「お薬買ったら、どれくらい残るかな…」

「久しぶりに、お米、食べられるかな…」

「おいもでもいいかな…」

以下略

10: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:47:12.24 ID:ZNz88TFY0
ドンッ

「きゃあっ…！」

「おっとごめんねぇ、お嬢ちゃん？」

以下略

11: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:47:52.16 ID:ZNz88TFY0
…………

「お金も、ない…花も、ない…どうしよう…どうしたら、いいの…」

前をちゃんと見ていたら、もっとしっかりとお金を握っていたら。せめて大きな声で助けを呼べたら。両手に握られた花とお金はあっという間に悔しさと絶望に変わってしまいました。

以下略

12: ◆99skM4/jE2[sage saga]
2016/12/09(金) 10:48:32.53 ID:ZNz88TFY0
「誰か…！誰かお金をください…！」

「妹が病気なんです…！お薬を買うお金を…！」

皮肉にも、花を売っていたときよりも多くの人が凛に目をやります。ある人は同情、ある人は軽蔑、そしてまたある人は嘲笑を視線に乗せて。

以下略

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