過去ログ - 梨子「ほ、本当にこのメンバーなの…?」
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22:名無しNIPPER[saga]
2016/12/10(土) 17:29:05.90 ID:BXGYt2+O0

鞠莉「ご、ごめんなさい。これ、見なかった方が、いいやつだったかも…。」

善子「……梨子さん。」

サーッと、顔から血の気が引いていくのが分かった。

同時に、抱いていた疑問が次々と解けていった。

なぜ、無難な恋の歌と提案されて梨子が変な顔をしていたのか。

なぜ、それに賛同した自分に微妙な顔をしていたのか。

なぜ、眠そうだったのか。

なぜ、少し悲しそうな顔をして話し合いを進めていたのか。

善子「梨子さん、私たちの言葉を気にして、叶えてくれようとして…。」

鞠莉「……昨日帰ってから、ずっと調べていたのね…。」

お世辞にも、よく調べられているとは言えなかった。

きっと、ネットで片っ端から検索を掛けたのだろう。

それでも、梨子の不器用な想いが、とくとくと震える心臓を殴りつけてくるかのようだった。

でも、もしそうなら、もし、梨子が夜更かししながらも歩み寄ってくれようとしていたのだとしたら。

鞠莉「もしそうなら…、今日の私の提案は…。」

梨子の想いを、無駄にしてしまったのかもしれない。

鞠莉だけじゃない。賛同した自分もだ。

梨子はどんな気持ちで、自分たちの提案を聞いていたのだろうか。

善子「どうして言ってくれなかったのよ…!」

わかっている。言い出しにくかったのだろう。

自分の意見が場を支配してしまうことが怖くて、相手を縛ってしまうことが怖くて。

相手に恩を押し付けることが怖くて、不審に思われることが怖くて。

自分でも、まずは相手に意見を求めるだろうと、そう思った。

鞠莉「あのね善子、1つ、お願いがあるの。」

善子「え…?」


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