過去ログ - 探偵「本当は怖い化物語」
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7:名無しNIPPER[saga]
2016/12/12(月) 20:17:27.58 ID:Liblg4nho
探偵「まず、根本的な話をしようか」

助手「?」

探偵「『何で』阿良々木暦はこんな嘘をついたのか、という事だよ」

助手「何でって言われても……」

探偵「嘘には大きく分けて二種類あるのを君は知ってるかい?」

助手「いえ、知りませんけど」

探偵「なら、言うとさ。一つ目は『積極的な嘘』だよ。これは相手を騙す事で自分に得がある場合の事だ」

探偵「詐欺師がつく嘘だとか、あと愉快犯的な嘘もこれだね。それによって自分やその周りが良い思いをする訳だ」

助手「はあ……」

探偵「でも、阿良々木暦の場合はそうじゃない。何故なら、こんな嘘をついたところで、彼は何一つ得をしないからだ」

探偵「逆に好奇な目で見られるだけだよ。『怪異』がいるなんて真顔で言ったら、オカルトにはまってると思われるだけだからね」

助手「それはまあ、確かに」

探偵「だから、阿良々木暦はもう一つの種類の嘘をついた事になる」

助手「そのもう一方っていうのは?」

探偵「『消極的な嘘』。つまり、その嘘をつく事によって、自分が損をしない状況を作る」

探偵「言い逃れだとかさ、仕方なくつく嘘の事だ。身近な例で言えば、花瓶を落として割ったのを自分がやったんじゃないと言い張る時とかさ」

探偵「つまり、何か『隠しておきたい事実』があって、それを誤魔化しているんだよ。阿良々木暦は」

探偵「だけど、それを誤魔化す為には普通の嘘じゃ駄目だった。『怪異』なんていう非現実的なものを持ち出さなければとてもじゃないが誤魔化せない、みたいなね」

探偵「だから、仕方なく阿良々木暦は『怪異』が『いる』なんていう嘘をついた……。これがこの話の大前提なんだ」

探偵「いいかい?」

助手「……はい」


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