3:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/12(月) 21:23:57.11 ID:Lju6G2ic0
その中へ。前へ進んで、そして至って手に入れたこの時間の中へ浸りながら想う。
隣に居る人のこと。
これほどの幸せを生み、これだけの幸せを感じさせ、これほどこれだけの幸せへ自分を溺れさせる人のこと。
それを想う。思い描いて、想いを尽くす。
ちらりと横目で。
顔は少し俯かせたままそこへ向かせることはせず、視線を流して瞳だけを向け注ぎ、覗き見るようにして視界へ収める。
その人のこと。
毎朝、眠りから覚めたまず初めに思い描くその人のこと。
毎晩、眠りへと落ちるその最後に夢へ願うその人のこと。
その人のことを見て、想う。
感じながら。
熱くなる。心の底から広がってくる火照りに顔が赤く、熱くなる。
高鳴る。鼓動が、気持ちが、想いが。とくんとくん、早まり昇って高鳴る。
もう熱く高鳴っていたのに。それなのに、それまでを越えて、それまでのどんなそれよりも熱く、高く。
そうなるのを、狂おしいほどの幸せに文字通り狂わされていくのを感じながら。
想う。
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