過去ログ - フレデリカ「怪談ごっこ、その1」
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12: ◆TDuorh6/aM[saga]
2016/12/13(火) 15:25:13.42 ID:Y7jwP/KDO
  
  
  
 状況を理解した私は、急いで本を開きました。 
 何を挟んでいるでもないのに、丁度12-16のページが開かれます。 
 焦りながらも、ページを2つ前へ。 
 表記された数字は左に12右に14、つまり私が元々いた筈の日。 
  
  
 本から顔を上げれば、同じようにフレデリカさんと杏さんが喋っています。 
 けれど、ほんの数秒前とは服装が違い。 
 そして、私の前にはコーヒーカップが湯気を立てて置いてありました。 
  
  
 「…杏さん、今日は何月の何日ですか…?」 
  
  
 「え?今日は12月14日だよ。まだ水曜日、花金は遠いねー…」 
  
  
 …戻って来れたようですね。 
 それにしても、この本は一体… 
 状況を落ち着いて整理してみましょう。 
 こんな時こそ、クールにいかないと… 
  
  
 この本を開けば、まず最初はその日が記されたページになります。 
 そしてページを捲れば、その記された月日に移動してしまう。 
 時間は、おそらくそのまま綺麗に24時間分ぴたりと移動。 
 落ち着いて考えてみれば、なんてことありませんね… 
  
  
 …いやいや、ありえません。 
 時間の移動だなんて、普通は… 
  
  
 なんて否定はしてみますが、実際に体験した事なのですからどうしようもありません。 
 私がどう思っていたところで、この本が変わる訳ではないのですから。 
 未来を見ておけば宝クジや競馬や株で必ず勝てるかとも思いましたが、こういう物は大体過去を変えたところで未来が変わらないので諦めます。 
  
  
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