過去ログ - 穂乃果「これからも友達で」【ラブライブss】
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6:名無しで叶える物語(たけのこ饅頭)[saga]
2016/12/14(水) 21:35:42.63 ID:vRldcILQ0


「穂乃果ね、あと10日しか生きられない」

ある日突然零れた言葉に、あの子は持っていた花瓶を落とした。
バラバラに飛び散るガラス、血の色をした水。
そして、真っ赤なバラの花が転げ落ちる。

「ど....ういう....こと....ですか」

あの子の絶望した顔を見ていられなかった。
でもあの子は穂乃果の言葉を疑わない。
あと10日しか生きられないことを、即座に信じた。
その後は質問攻めにあった。
死に関することや、種族的なこと、あの子の知らないことを全部、聞かれたんだ。
どうせ死んでしまうのに、何故そんなことを聞くのだろうと思いながらも、穂乃果は一生懸命答えた。

「人間の世界に生まれ、人間に否定されて。18年ぽっちしか生きられないなんて....穂乃果が何をしたというんですか。神様は世界を平等に作ってくれてなんかいない....私はあなたがいなくなるなんて嫌です。大切なお友達なんです。あなたはもう立派な人間ではないですか!」

すべて終えた後、あの子は大粒の涙を流しながら叫ぶようにそう言った。
いつも大人しいあの子が泣き叫ぶ所なんて、初めて見た。
穂乃果はね、何があっても人間じゃない。
きっと、見た目と思考だけなんだ。
穂乃果はあの子と同じものを食べられないし、昼間に外に出た暁には、気持ち悪くなって吐いてしまう。
根本的な何かが違うんだ。
だから、死んじゃうんだ。


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