過去ログ - 女「人様のお墓に立ちションですか」
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196:名無しNIPPER[saga]
2017/01/02(月) 16:59:12.77 ID:js092Jse0
男「ここから歩いて五分くらいだな」

女「男さん、具合が悪そうですが大丈夫ですか?」

男「ちょっと寝不足かもしんない。でも3時間後には寝れるだろうから大丈夫」

女「昼間に下見してきてくれたんですよね」

男「うん。他にも先生の連絡先を探したり、SNSのアカウントを特定しようとしたけど、どれも駄目だった」

女「徹夜してるじゃないですか」

男「お礼に寝袋で一緒に寝てくれてもいいんだぜ」

女「もう。でも、本当にありがとうございます。お化け騒ぎになってもいいから、ちゃんと目の前で謝ります」

男「うん」

女「あの……男さん。未だに不安なんです。例えば、もしも男さんの家族を殺した人がいるとして。その人が心の底から自分の罪を悔いて、数十年後に謝りにきたらどう思いますか?」

男「許せないって思う。反省しなくても許せないけど、反省するのも許せない。とにかく、苦しみながら死んでほしいって思う」

女「ストレートな物言いですね。苦しみながら死んでほしい、ですか」

女「でも、確かにそう思いますよね。この点で言えば、私は激しい痛覚とともに死んだ記憶があるのでクリアしていますかね」

男「罪だって二種類あるだろ。"程度の差こそあれ 重罪"というものもあれば"ものによる 重罪か軽罪"」というもの。今回はさ、人一人の人生を狂わせたことには違いなくて、"程度の差こそあれ"の部類に入ると思うんだ」

男「取り返しのつくことであれば謝罪はするべきだって誰もが言える。だけど、取り返しのつかないことは、謝っていいことなのかすらわからない」

女「はい……やっぱり私……」

男「でも、味方になるよ」

男「女が悪いんだとしてさ。世間の倫理観や、自分の倫理観から見ても、女がこれからやろうとしていることが間違っているんだとしてもさ」

男「女自身でさえためらっていることの、背中を押してあげたい」

男「女が間違ってていても、最後まで女の味方でいたい」

男「ほら、ゲームの主人公もよく言うじゃん。たとえ世界を敵にまわしても君を守る!!って。その世界の中にはヒロインのようにやさしい女の子が何億人もいるはずなのにも関わらずだぜ?」

男「それで世界が滅んでもいいだなんてさ。まったく、不謹慎な話だ」

女「男さん……」

男「今日までだって不謹慎なことをやってきたんだ。だから今日も、一緒に不謹慎なことをやろう」

男「ちゃんと、謝りに行こう」


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