2:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/16(金) 17:48:50.38 ID:9I9fV+IC0
「すごい発明だね!これでドーナツもテレポートできるかな?」
「ああ、できるぞ。ここに転送してきたいものの名前を入力してこのボタンを押すだけでいい。あとは人工知能がその情報を調べ、分析し、そのもののある場所に人工的なワームホールを出現させ、この容器に転送させるのだ」
「ええと、ドー、ナ、ツ……えい!」
法子がボタンを押すと、機械が猛烈な速度で計算を始め、十秒もしないうちに容器の中はドーナツでパンパンになっていた。
とりだしてみると、正方形の中心に穴が開いていて、少々面白い。法子は思わず噛り付いた。
「もぐもぐ……ところで、このドーナツはどこから来たの?」
「それは分からない。説明し忘れてしまったが、ここに場所を入力しないと、この場所から一番近い所から転送される仕組みになっている。それも、品質を最優先した上でな。腐ったものや、毒の入ったものが送られてきても困る。そういったことも含めて、人工知能が計算してくれるのだ………おっと、もうこんな時間か。私は仕事にいくよ。この装置は自由に使ってくれ。あまり悪さはしないように」
そう言い残して、晶葉は出て行った。
法子は口いっぱいにドーナツを含みながら、申し訳ない気持ちになっていた。
(どこから来たのかわからない?それじゃあ泥棒さんだよ……)
しかし、食べてしまったドーナツをどこに返していいかも分からず、誰に謝っていいかも分からない。
とりあえず、残しては失礼だと思い、すべて食べてしまうことにした。
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