過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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◆N7KRije7Xs
[sage saga]
2016/12/23(金) 23:47:23.93 ID:YeaCfPgp0
出航時は東の空で眠気眼をこすっていた太陽も今ではすっかり目を覚まし、アミット号の調理場では慌ただしく料理人たちが昼食の準備に取り掛かっていた。
*「材料は これで 全部か?」
*「ええっ とりあえず 下処理をするんで……。」
*「かーっ! また 皮むきかよ!」
そんな喧騒の中、黙々と調理にいそしむ少女の姿があった。
コック長「ふむ… マリベルおじょうさんも かなり 腕を上げたようですな。」
マリベル「……あたりまえよ。 旅の途中じゃ みんなも 手伝ってくれたけど 基本的には あたしが みんなの 食べるものを つくってたんですもの。」
手に持った包丁を眺めながら少女は言う。
コック長「ほう それは それは。」
コック長「しかし アルスも 料理を手伝うとは 少し意外でしたな。」
マリベル「いつだったか あたしが “料理のできる 男の人って 女にとって 理想よねー。” なんていったせいかしら。ちょくちょく 手伝ったり 自分で するようになったわ。」
コック長「そうですか。 ……アルスも大変だな。」
たくわえた髭を擦りながら料理長はボソっと呟く。
マリベル「なに 言ってるのよ コック長。」
マリベル「あたしだけが 作るなんて フコーヘイだわよ。」
マリベル「それに うまい下手は 関係ないのよ。」
コック長「ほう。」
マリベル「ようは 気持ちの 問題よ。 誰かのために 作ろうって気持ちが 大事なのよ。」
マリベル「さすがに 黒焦げや この世のものとは思えない 味のするもの 出されたりしたら 許さないけどね。」
そう言って少女は目蓋を降ろして人差し指で宙にクルクルと円を描く。
コック長「…………………。」
コック長「成長されましたな マリベルおじょうさん。」
マリベル「なによ〜。あたしだって いつまでも ワガママな お子様じゃないんだからね。」
コック長「わがままだって 自覚があったんですか?」
マリベル「うっ…。まあ 多少はね。」
マリベル「そりゃあ今回だって わがまま言って 乗せてもらったんだから 文句は言えないけどさ。」
痛い所を突かれ、少女はバツが悪そうに視線を逸らす。
コック長「わがままと わかっていても ついて行きたい 理由があるんですかな?」
マリベル「……うん。まっ 今回は 特別ね。」
*「お二人とも こっちは終わりました。」
そんな二人のやりとりはもう一人の料理人や手伝いの船乗りの催促で中断されたのだった。
少女の言う理由とやらが気になる料理長だったが、少し考える素振りをした後、クスっと笑い調理に戻るのだった。
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