過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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◆N7KRije7Xs
[sage saga]
2016/12/28(水) 19:58:22.26 ID:HiFRyoCx0
*「お集りの皆さん 今日は 実に 良き日です。」
ややあってから宴の始まりを告げるべく、青年が皆の前に躍り出る。
ニコラ「魔物の脅威を 打ち払い 村は 再び 平和を 取り戻しました。」
*「いいぞ ニコラ!」
ニコラ「それだけでは ありません。我々は 真の英雄を ここに迎え入れたのです!」
*「ラグレイーーー!」
*「ラグレイさーん!」
声高々に呼ばれ、どこか表情は気恥ずかしそうながらも堂々とした足取りで、桃色の鎧を脱ぎ捨てた戦士が人々の前に現れた。
ラグレイ「あー… みなさん 初めまして。」
ラグレイ「わたしの 名前は ラグレイと 申します。」
ラグレイ「今日から 再び この村で ただの戦士として やり直すことに なりました。」
ラグレイ「今は ただの男ですが いつか 一人でも心配かけないくらい 強くなって みなさんのことを 必ず お守りします。だから……。」
ラグレイ「だから もう一度 大好きな みなさんと 一緒に いさせてください!」
*「…………………。」
ラグレイ「…やっぱり ダメで……。」
その時だった。若い女性がたった一人、ゆっくりと手を打ち鳴らし始めた。
やがてその音は他の者を巻き込み、いつしか辺りは拍手の嵐に包まれていった。
ラグレイ「み みんな……。」
*「ねえ ラグレイ。良かったら あたしの 家で暮らさない?」
拍手を始めた女性が戦士の前に出てその手を取る。
ラグレイ「し しかし……!」
*「いつまでも ニコラの家で 厄介になるつもり?」
ラグレイ「いや その しかし…それでは 結局 あなたの ご迷惑に……。」
*「いくらだって かけなさいよ。」
*「……だって あたしは もう 一生分 あなたに 厄介になっちゃったんだもん…。」
それは突然のプロポーズだった。
しばらく呆気に取られたように女性の目を見つめていた男だったが、やがて目に力がみなぎり、女性の両手を優しく握り返して言った。
ラグレイ「その… ご ご厄介に なります…。」
*「「「おおおおおおっ!」」」
二人のやり取りを固唾を飲んで見守っていた村人たちだったが、男の返事に再び盛大な拍手と歓声上げる。
*「いいぞー!」
*「あついね〜! にくいね〜! よっ 幸せもん!」
ニコラ「ラグレイどの おめでとうございます!」
ラグレイ「ニコラどの… ありがとうございます!」
ニコラ「…むぅ…… ボクもそろそろ 結婚を考えるべきかなあ。」
*「あら ニコラさま それなら 丁度いい お相手がいましてよ。」
青年の隣にいた給仕人の娘がそっとニコラの手を握る。
ニコラ「あ……。」
ラグレイ「おや ようやくですか。」
男は青年に優しく微笑んだ。
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