過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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421: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/06(金) 20:10:07.87 ID:QSmDR/W/0

マリベル「だれか 神さまの行先を 知ってるやつは いないのかしら……。」

いったい何人に聞いて回っただろうか。

誰からも帰ってくる答えは“知らぬ”、“存ぜぬ”だけでこれといって有益な情報を得ることもなく時は過ぎていった。

マリベル「まいったわね……。」

神を見つけ出せなければ少年を助けることができない。

そんな焦燥感が少しずつ少女の心を蝕んでいく。



マリベル「あつい……。」



この町に来てどれぐらいの時間が経ったのだろうか。

太陽はいつの間にか少女の真上まで昇り、焦る少女の姿を嘲笑うかのように強烈な日差しを降り注がせている。

マリベル「何か 別の方法を考えなきゃ ダメかしら……。」

仕方なく近くにあった酒場に立ち寄り、少女は冷たいものを飲んで少しの間休むことにした。

*「いらっしゃいませ。」

マリベル「マスター。ジュースちょうだい。キンキンに冷えたやつ。」

*「かしこまりました。」

程なくして出された果汁を飲みながら気持ちを落ち着かせ、少女は周りから聞こえてくる会話に耳を傾ける。

*「やーねえ あのじいさん またやったの?」

*「まんまと してやられたって 感じだわ。まさか このあたしが おしりを触られちゃうなんてね。」

カウンター席では遊び人風の女性たちが助平な年寄りの愚痴を言っている。

*「そろそろ オラ みんなの前で 披露しようかと 思うんだな〜。」

*「それなら オイラも がんばって踊るっち!」

店の奥の方からは農夫の恰好をした男とあらくれ風の男が今後の活動の話をしている。

*「あいつめ また 抜け出したらしい。」

*「脱走の手口も どんどん 巧妙になってきやがる。まいったもんだな。」

すぐ後ろの卓からは元囚人にして脱獄犯の男の噂をしている。

マリベル「……ダメか。しっかし どいつもこいつも いいわよね〜 真昼間から 呑気に お酒なんか飲んじゃってさ。」

マリベル「ごちそうさま マスター。また くるわ。」

*「ありがとうございました。」

料金を払って店を後にしようと扉に手をかけた時だった。

*「…んでよ その人に頼んだら 一発で 治っちまったんだとよ!」

*「ホントかよ? おらぁ 聖職者ってのは どうも 好かんから 信用できねえがよ。」

テーブル席では二人の男が何やら話し込んでいるようだった。

*「いやいや それが おれっちの 姪っ子も その人の祈祷のおかげで 魔物の呪いが解けたんだとよ!」

マリベル「っ……!」

*「おまえが そこまで 言うなら 信じなくもないけ…。」

マリベル「ちょっと!」

*「ん? おお マリベルさんじゃねえか! どうしたんだい 今日は。」

*「今日は アルスさんと 一緒じゃねえのかぁ?」



マリベル「その話 詳しく聞かせてもらおうかしら。」





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