過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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520: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/08(日) 22:57:36.19 ID:W5dqu19v0

日が暮れてきた頃、漁師のみんなと一緒に今日は魚群を狙って海面付近で曳網をした。

移動しながらの漁となると漁法も限られてくるしチャンスも少ない、そこで頼りになるのがやはり父さんの目だ。

号令と共に放った網はすぐに魚群を飲み込んでずっしりと重たくなった。

引き揚げるとそこにはやはり大量の魚たちが掛かっていた。

網の目は大きめにしたあったから売り物にならないような小さな魚はかからなかったけど、それ以上に収穫は多かった。

片っ端から腹を出しては選別し、ぼくと彼女で加工しないものを冷凍していく。



それが終わった後はすぐに網の手入れだ。

複雑に入り組んでいる網はところどころ絡まったり変なものがくっついたりしている。

でもこういうものを放っておいては次に使う時にちゃんと広がらなかったり、魚が傷ついてしまったりする。

だから地道な作業だけどこの手入れだけは絶対に欠かせない大事な作業なんだ。



しばらくして夕飯に呼ばれて食堂に降りれば今日も豪勢な料理がテーブルの上に所狭しと並んでいた。

目移りしそうになりながら一つ一つ丁寧感想を言いながらに食べていく。

獲った魚が美味しい料理になって出てくるのはもちろん嬉しいし、
そうやって美味しそうに食べるぼくたちを見て料理をした3人も嬉しそうだった。



夕飯を食べ終わったらさっき終わらなかった網の手入れの続きだ。

丁寧にゴミを取り除きながら甲板に並べて乾かしていく。

切れやほつれがないか確かめながら作業を進めていたら夕飯の後片付けを終えた彼女がやってきて手伝ってくれた。

ぼくに加えて操舵や見張りをしていた人も休んでいるように言ったんだけど彼女は引かなかった。

どうやらただ乗っているだけの時間というのがなんとなく嫌ならしい。

もうこの船の誰もが彼女を網元の娘としてではなく一人の船員として見ているというのに。

いや、もしかすると漁師たち以上に彼女はこの船の上では働き者なのかもしれない。

漁師たちだけでは乗り越えられなかった困難も彼女がいてくれたおかげで突破することができた。

ぼくも彼女にどれほど助けられたことかわからない。

それくらいみんなが彼女に感謝していたし慕っていた。あの父さんですらね。



どちらかというとぼくは彼女が辛くないのか心配だった。

誰がどう見たってこの2週間はいろいろありすぎたと思う。

行く先々で事件が起こり、ひと悶着あり、魔物たちと戦う。

まるであの旅の続きをしているかのように。

それもほぼ毎日それの繰り返しで、流石に彼女も疲労が溜まっているのではないだろうかってね。



ぼくの予感は当たっていた。

作業が終わって星を見ていたら彼女がやってきて、その後、今に至る。

確かに宿に泊まったりしてるから肉体的な疲労はそこまでないかもしれないが、蓄積というものがあったに違いない。

彼女にはしばらくゆっくりしてもらいたいものだ。





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