過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
1- 20
649: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/13(金) 20:02:55.40 ID:ZKa88jEr0

少年が何事かと煙の向こうに目を凝らす。

そこには肩で息をしている少女が階段の上に立っていた。



アルス「マリベル!」



少年はすぐに少女のもとへ駆け寄りその体を支える。

マリベル「はあ… はあ…… ふふっ。助かったでしょ?」

アルス「ど どうしてここに?」

マリベル「二人には 止められたんだけどね。」
マリベル「バロックトーテムが どんなやつか 思い出してたら あんた一人じゃ 危なっかしいと思ってさ。」
マリベル「…隙を見て 走ってきたのよ。」

少女は息を整えながらウィンクする。

アルス「そうだったんだ… おかげで助かったよ。」

マリベル「ふふん。まだまだ 手がかかるわね。」

少女はそれでもどこか得意げで、それでいて嬉しそうに言う。

アルス「ははは。マリベルには 敵わないなあ。」

そんな様子に少年も困ったような顔で笑う。

マリベル「……それで 一件落着なわけ?」

アルス「いや まだ 最初に逃げ出した 片腕のやつが 残ってる。」

マリベル「で そいつは どこにいるのかしら?」

アルス「たぶん あそこ。」

そう言って少年は両の針が東の方向を指し示している時計塔を指さす。

マリベル「きな臭いわね。また なんか 起きなきゃいいけど。」

少女は腕を組んでじっと時計塔を睨みつける。

アルス「でも マリベルは もう 戻っていた方がいい。」

しかしそれでも少年は少女の体を案じて先に帰そうとする。

マリベル「……本当に あんた一人で 大丈夫?」

少女は疑わし気に少年を横目に見る。

アルス「もう あんなヘマはしないよ。」

それに対して少年は鋭い目つきで時計塔を見つめたまま動かない。

マリベル「…………………。」
マリベル「…まあいいわ。」
マリベル「その代わり さっさと終わらせて 帰ってくること。いいわね?」

アルス「うん わかってる。」

力強く頷くと少年は時計塔へ向かって駆けだした。

マリベル「…………………。」
マリベル「マジックバリア。」

遠のく背中にそっと防御の呪文をかけて少女は残してきた二人のもとへと歩き出すのであった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1492.79 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice