過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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659: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/13(金) 20:28:06.62 ID:ZKa88jEr0

マリベル「それとさ。」

少女は再び少年に背を向けると小さく呟く。

マリベル「……今日は ありがとね。」

アルス「えっ?」

マリベル「まさか あんたが こんなに気遣ってくれるなんて 思ってなかったから ちょっと 意外だったわ。」
マリベル「……いつの間に そんなこと 覚えたのってくらいね。」

アルス「…だって マリベル 旅の時も たまに 辛そうにしてたでしょ?」

マリベル「……バレてたか。」
マリベル「でも 普段は なんともないんだけどね。」

アルス「きっと 慣れない旅で いろいろ たまってたんでしょ?」

少年は口には出さないでいるがこの旅が少女に負担をかけていることはわかっていた。
しかし本人がそれで良いと思っている以上、自分が口出しするのもどうかと考え、ずっと黙っていたのだった。

マリベル「……そうなのかしらね。」

アルス「君がいつも言う通りだよ。無理しちゃ ダメだって。」

マリベル「ふ ふふふ…… まいったわ。」
マリベル「それじゃ ついでで もう一つ 甘えさせてもらおうかしらね。」

アルス「……なあに?」



マリベル「よっこいしょ。」



そう言って少女は少年の隣に横たわる。

アルス「……マリベル ここは ぼくのベッドだよ?」

マリベル「…わかってるくせに。イジワルね。」

アルス「ははは… はい どうぞ。」

そう言って少年は背を向ける少女にスペースを少しだけ開ける。



マリベル「ねえ アルス。」



アルス「なんだい?」

扉の鍵を閉めてベッドに戻った少年は布団をかけながら問う。

マリベル「…………………。」

少年の問いかけには答えず少女は黙って背中を少年に押し付けてくる。

アルス「……はいはい。」

そう言うと少年は少女の背中側から腕を回してそっと少女を抱きしめる。

マリベル「うふふっ ありがと。」

アルス「ふふ。」

そうして少年は少女の髪に自分の顔を埋もれさせながら小さく少女の耳に名前を呼びかける。

安心した様子で眠る少女の髪をゆっくりと撫でながら少年もまた、静かなる夜の闇の中へ溶けていくのであった。





そして……




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