過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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733: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/15(日) 18:46:47.66 ID:8S3LzPGC0

マリベル「……何しに来たのよ。」

少女はにらみつけるように少年を見る。

アルス「何って… きみを 探しに来たんだ。」

マリベル「ふんっ 余計な お世話だわ。」

そう言って少女はそっぽを向く。

アルス「みんな 心配してるよ。」

マリベル「どーだか。厄介払いが できたとか 思ってんじゃないの?」

アルス「…………………。」
アルス「……こんなこと言うのも なんだけど きみは 自分がどれほど 愛されてるか わかってないね。」

マリベル「はあ? どういう意味よ それ。あたしは 今や 世界中の愛を受けているのよ?」

両手を腰に当てて言い放つその背中が、少年にはどこか虚勢を張っているように見えた。

アルス「…うん そうだね。」
アルス「でも 英雄だからとか そんな理由じゃなくて 純粋に君のことを 愛してくれている人たちが 近くにいるってこと もうちょっと 考えたらどう?」

諭すような落ち着いた声色で少年はゆっくりと話す。

マリベル「何よ……それ。どうせ あたしは みんなにとっては 漁の邪魔でしか ないんでしょ?」

アルス「……本当にそう 思ってる?」

少年は少女の目の前まで回り込んで問いただす。

マリベル「…………………。」

目を合わせようとしない少女を刺激しないように少年は優しく語り掛ける。

アルス「今や この旅は きみがいなければ 成立しない。」
アルス「ぼくだけじゃない。みんなが… 父さんも そう思ってる。」
アルス「それは きみが 色んな事ができて 役に立つからじゃない。」
アルス「……きみはもう 立派な 船の一員なんだ。」

マリベル「…………………。」

どうしてこんな言葉が自分の口から飛び出してくるのか、少女にすらわからなかった。

マリベル「……ごめん。」

少女はぎゅっと目を瞑る。

アルス「ううん わかってくれれば それでいいんだ。」

マリベル「……でも 今は 一人にして。」

そう言って少女は再び背を向けてしゃがみ込む。

今はどうしてかわからないが少年の顔を直視できなかったのだ。



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