過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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770: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/17(火) 22:52:38.87 ID:Gbhcinl20



*「ったく 感謝祭ってのは 悪いことじゃねえけどよ。」



*「知らなきゃ ホントに わけがわからねえな。」



少年と少女が町の広場で他の動物たちに紛れ込んだ頃、
長老の家を出てきた別の動物の群れは、否、動物の着ぐるみの群れはそんな愚痴をこぼしていた。

コック長「それにしても あの二人は いったい どこに行ってしまったんじゃ?」

ぽってりとした豚の着ぐるみが辺りを見回す。

ボルカノ「おおかた どっかに 紛れてんだろうよ。」

立ち上がった大きな熊がお腹を掻きながらのしのしと歩く。

*「にゃっ! おっきいクマさんだにゃ!」

長老の家の近くをうろついていた女性と思わしき猫が熊の姿に気付き、驚いた様子で近づいてくる。

ボルカノ「むっ? なあ おじょうさん どっかで 若いカップルを 見かけなかったかい?」

熊の方もなるべく脅かさないように言うと猫は安心した様子で語った。

*「……にゃんにゃん。それは わからないけど そろそろ 広場に いそいで いそいで!」
*「早く行かないと お祭りのイベントが 終わっちゃうのにゃ〜ん!」

*「イベントですかモー?」

そこへこれまた脂の乗ってそうな牛姿の飯番が尋ねる。

*「わはは! おまえ すっかり ハマってるな!」

近くで見ていた馬がヒヒンと笑う。

*「とにかく 行ってみれば わかるのにゃん!」
*「司会がいるから 細かいことは そっちで聞くといいのにゃん。」

愛想のよい猫は少しだけ慌てた様子で男たちをせかす。

ボルカノ「ありがとよ。」

*「ボルカノさん 行くんですかい?」

ボルカノ「まあ 用事はすんだし 別にいいだろ。」

*「へへっ そうこなくっちゃな!」

大熊の言うとおり既に長老の家で王からの締約書を渡し、
後は返事の親書をもらうだけとなったため男たちの務めは待つだけとなっていた。
つまり、今は暇の一言に尽きるのである。
おまけに町中がこうなっていてはろくな観光はできない。
よって彼らのすることは最初からこうすること以外になかったのである。

加えて今はいなくなった少年と少女を探す必要もあった。
実際はこちらから探さなくとも時が立てば勝手に帰ってくるのだろうが
事態を飲み込めないうちに放り出されたことへのせめてもの報復にこちらから探し出してやろうという思いが漁師たちにはあった。



ボルカノ「それじゃ コック長 後 頼んだぜ。」



こうして男たちは揃って町の中心へと歩き出すのだった。





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