過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
1- 20
807: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/18(水) 19:28:23.63 ID:NwVM2m3w0

*「ありがとう ベルルちゃん また 明日ね。」

ベルル「はい! また 明日。」

声のする方へ向かう三人は連なって歩いてくる老人たちとすれ違う。

ボルカノ「……あれは?」

そのさらに奥、老人たちへ手を振って見送る女性を見て父親が尋ねる。

マリベル「ベルルさんっていって あそこにある 村の老人の憩いの家で 働いているの。」



ベルル「あら? あなたたちは たしか 以前にも……。」



少年の父親に少女が説明しているところへこちらに気が付いた女性が歩いてきて語り掛ける。

アルス「お久しぶりです。」

マリベル「あいかわらず たいへんそうね ベルルさん。」

そんな娘に二人は笑顔で挨拶を交わす。

ベルル「ふふっ それだけ やりがいがあるってものですよ。」
ベルル「世界が平和になって お年寄りのみなさんも ますます 元気になって なんだか こっちも 明るくなっちゃうわ!」

そう言って娘は屈託なく笑う。

マリベル「……でも それだけじゃ 疲れちゃうんじゃない? たまには 若い人と 過ごすなりして 気を抜かなきゃ ダメよ。」

ベルル「うふふっ。ありがとう。」
ベルル「でも こんな時間に どうしましたの?」

ボルカノ「実は 山の上の 神父さんに 用がありましてな。」

そこへ二人の後ろで見ていた少年の父親が答える。

ベルル「そうなんですか……。」

アルス「…何か あったんですか?」

急に曇ってしまった娘の顔を見て少年が尋ねる。

ベルル「この前 おじいさんの神父さまが ひどく せきこんで 歩いていらしたものですから 何か あったんじゃないかと思って……。」

ボルカノ「具合が 悪いんだろうか。」

そう言って少年の父親は腕を組んで唸る。

マリベル「ねえ それなら 早く 行って たしかめましょうよ。」

アルス「そうだね。」
アルス「ベルルさん すいませんが ぼくらは これで失礼します。」

少女に頷くと少年は娘に挨拶をして山を目指して歩き出す。

ベルル「足元暗いですから お気をつけて……。」

マリベル「ありがとう!」

ボルカノ「そちらも 気を付けて。」

そう言って少女と父親も少年の後を追って速足に歩き出す。

目の前にそびえ立つ山はすっかり闇に覆われ、日の差さない足元はおぼつかなくなっていたが、
幾多の暗闇を渡り歩いてきた彼らにとってはほんの些細なことにすぎない。
少年と少女は小さな火の玉を掌の上に作り出すとそれを灯りに山のふもとにぽっかりと空いた洞窟の中へ進んでいくのだった。





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1492.79 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice