過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
1- 20
822: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/18(水) 19:56:06.88 ID:NwVM2m3w0

アルス「…………………。」

少年は宿屋のすぐ東に流れている川のそばに立ち、先ほど突然輝きだした二つの宝石と自分の腕を交互に眺めていた。

アルス「結局 あれから なにも 起こらない か……。」

先ほどの現象がもう一度起こらないかと試してみてはみたものの、それらしき予兆は一切見られない。

アルス「…ダメか……。」



*「何してんの? こんなところで。」



急に後ろから呼びかけられ少年は一瞬身を強張らせる。

アルス「っ! …マリベル?」

振り返るとそこには眠っていたはずの少女が立っていた。

マリベル「どっか行ったなー って思ったら こんなとこにいたのね。」

アルス「マリベルこそ 起きてたのか。」

マリベル「みんなのいびきが うるさくて とてもじゃないけど 眠れやしないわ。」
マリベル「まったく… せめて 個室がほしいところだわね。」

そう言って少女は盛大な溜息をつく。

アルス「それか 耳栓?」

マリベル「どっちもね。」

アルス「あははは!」

マリベル「ところで どうしたのそれ?」

アルス「へっ? ああ これ?」
アルス「実は さっき 紋章と この二つが 光りだしてね。」

マリベル「光ったあ?」

少年の端的な説明に少女は信じられないといった声で聞き返す。

アルス「うん。なんだか よく わからないんだけど。」

マリベル「…………………。」
マリベル「ウデの紋章は ともかく アニエスさんの真珠に 人魚の月もねえ……。」

アルス「それで もう一回 起こらないか 試してたんだけど ぜんぜんでさ。」

マリベル「ふーん……。」

アルス「…ぼくには まだ やらなくちゃいけないことが あるのかなあ。」

そう言って少年は険しい顔で自分のアザを見つめる。

マリベル「…………………。」

アルス「また 何か たいへんなことが……。」



マリベル「ねえねえ。」



アルス「…ん?」

すっかり思考の世界にはまってしまった少年を少女が引き戻す。

マリベル「人魚の月は わからないけど 少なくとも その真珠は もっと 別のことで 光ったんじゃないかしら。」

考える素振りのまま少女は少年の胸の真珠を見つめる。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1492.79 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice