過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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879: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/19(木) 20:58:46.77 ID:lJAdciEW0



ボルカノ「アルス!!」



少年の落ちた海面は真っ赤に染まり、いったい何が起きたのか、
そしてその赤が誰のものなのか、その場の全員がすぐに理解した。

*「なっ!!」

*「アルス! おい!!」

マリベル「う うそっ……!」

顔を真っ青にした少女が必死に目を凝らすも、暗く、赤く染まった海面には何も見出すことができない。



マリベル「なにが……。」



そして降りしきる豪雨の中、船から少し離れた海面から、恐ろしい姿をした怪物が、
体に大きな傷を負った新緑の鱗の化け物が、少年を抱えて姿を現したのだった。

グラコス「ぐふ… ぐふふふ……。」

アルス「あ き… さま……。」

少年は背中に突き刺さったままの折れた槍に手をかけながら血まみれの体をばたつかせる。

グラコス「き さまらも みちず れ に……!」

アルス「や………。」

苦しそうに体を動かすも流れ出る血液に意識が遠のいてきたのか、少年の動きは徐々に鈍っていく。

グラコス「と もに し ずもう ぞ。」

アルス「……。」

そしてぐったりとした少年をその腕に抱いたまま、海の魔神は塔すらも呑み込むような高波を巻き起こした。

ボルカノ「あぶねえ!」

*「面舵いっぱい!」

マリベル「そんな!!」

*「おじょうさん 伏せて!」

*「のみ込まれる!!」





マリベル「っああああああ!!」





少女の絶叫と共に再び船は光に包まれた。

その上を、想像を絶する波が覆い尽くしていく。

船も、魔神も、そして少年も。

ボルカノ「ぐうっ……!!」

*「船に つかまれ!」

*「うおおおおっ……!」

すべてを押し流す高波は光の鎧に守られた船すらも揺るがし、その衝撃に漁船アミット号は成すがままに流され続けるのだった。





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