過去ログ - 【DQ7】マリベル「アミット漁についていくわ。」【後日談】
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918: ◆N7KRije7Xs[sage saga]
2017/01/20(金) 19:54:44.68 ID:K4Y9JjXm0

*「ううむ。神は いったい どうなさったというのでござろうか。」

*「メルビンにも わかんねえのか。」

*「ガボ 動物たちは 何か 言ってたかしら?」

*「ダメだ アイラ。みーんな 知らねえってよ……。」

少年が失踪してから早一週間が立とうとしていた。

最初こそ世界中でもちきりだったその話題も今は少しずつ収まりを見せていた。

一方で少年と共に戦った英雄たちは毎日のように少年の消息を掴もうと躍起になって情報収集にあたっていた。

アイラ「それにしても 神さまが どこにも 姿を見せないなんて 少し 変じゃないかしら。」

色気の漂う元ユバールの踊り子が焦りを隠せない様子で呟く。

メルビン「わしら 神の使いも 毎日のように お伺いを立てているだが いっこうに 返事が 帰ってこないのでござるよ。」

老齢の戦士が顎を擦りながらすっかり意気消沈して言う。

ガボ「神さま まで どこに 行っちまったんだろうなあ。」

まだ幼い狼の少年が腕を組んで眉間にしわを寄せる。

アイラ「このままじゃ マリベルが あまりにも フビンでならないわ。」
アイラ「ここのところ 毎日 海岸に出ては お祈りしてるって ご両親が 言っていたわ。」

踊り子の王女は足しげく少女の家に通っては少女の様子を見ていたのだった。

ガボ「なんだか 変な やつらが 家の前にいたけど あれは なんだ?」

同じく港町まで様子を見に行っていた少年が不思議そうに尋ねる。

アイラ「アルスが いなくなったって聞いて 世界中の男たちが マリベルを 狙ってるのよ。」

メルビン「もともと 資産家の令嬢な上に マリベルどのは 容姿が抜群でござるからな。」
メルビン「世の男どもが 放っておくわけがないでござるよ。」
メルビン「……そういう アイラどのの ところにも 連日 面会の申し込みが 殺到してると 聞いてるでござるが。」

そう言って老紳士は横目でにやりと笑う。

アイラ「メルビン あんた どうでもいい情報 仕入れてんじゃないわよ!」

そんな現状をうっとおしく思っていたのか、王女は眉を吊り上げて抗議する。

メルビン「むおっ これは失言だったでござる!!」

“ゴホンゴホン”とわざとらしい咳ばらいをして老戦士は額の汗を拭う。

アイラ「……ったく。」

ガボ「なあ これから どうすんだ?」

メルビン「無論 アルスどのの 捜索を 続行するでござるよ。」
メルビン「わしらが 諦めるわけには いかんでござる!」

アイラ「そうよ! 必ず 見つけ出すのよ!」

ガボ「…そうだな! アルスは 絶対に 生きてる! オイラには わかるんだっ!」

メルビン「よし! そうと決まれば また 情報が集まり次第 ここに集合でござる!」

*「「おおっ!」」

三人は奮起すると、心当たりのありそうな場所へ向かって散り散りに飛んでいった。

確かな情報などどこにもない。だが誰もやめようとは言わなかった。



彼らは信じていたのだ。



少年は必ず生きて帰ってくると。





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