過去ログ - 【デレマスSS】加蓮「意地とプライド」
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4: ◆uYNNmHkuwIgM
2016/12/24(土) 15:05:40.12 ID:a32PSQZi0

奈緒「じゃーな。また明日!」

加蓮「また明日ね。バイバイ」

お互いに小さく手を振りあって、改札を入ったとこで奈緒と別れる。1人になるこの瞬間は、毎日のことながら少し寂しくなってしまう。


ホームで電車を待っている間、さっきのイルミネーションが目に入ってくる。うん。確かにキラキラで綺麗だね。

私はそれを眺めながらひとつ小さくため息をつく。何年たってもこの季節は少し苦手だな。街はキラキラで、みんな楽しそうにクリスマスの予定を立ててニコニコしてて。あーあ、早く電車来てくれないかなぁ。


事務所に入ってから、毎年のクリスマスは楽しい事ばかりなのになぁ。みんなで部屋を飾りつけして、プレゼント交換会をやって、買って来たケーキを分け合って、プロデューサーさんに変な鼻眼鏡つけて一通り笑って。

きっと今年もそんな楽しいクリスマスなのに、まだ頭の奥にある記憶がイルミネーションをみるとひょっこり顔を出して悪さをする。楽しい思い出を重ねても、なかなかこいつは消えてくれないんだ。

真っ白な部屋。真っ白なベッド。質素な食事に少しのケーキとチキン。窓の外から切り離された静かな部屋。

次々に浮かんでくる嫌なものから逃げ出すように、私はポケットから音楽プレーヤーを取り出して楽しい曲を流す。大丈夫。もう私はきちんと賑やかな世界にいる。

 


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