過去ログ - 花丸「はなまるぴっぴは善い子だけずら」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/25(日) 22:22:45.08 ID:O8fGFwM8o
 善男は花丸を守るように抱き寄せてから、理亞を睨み付けながら叫ぶ。

「おらぁっ。イブにケーキでもターキーでもなく喧嘩売るってどういう了見だぁ?
俺のツレを怯えさせてんじゃねーぞ」

 理亞の足取りが止まった。連れるように、聖良の歩みも止まる。

「馬鹿にしないで。私達は売り子じゃない。
姉様。この人やっちゃいますか?」

 一喝された理亞が声を震わせた。漏れ出る吐息は白く、肩も小刻みに震えている。
善男に気圧されている様が、花丸にも見て取れた。

「理亞、口を慎みなさい。
お二人には失礼をしました。お楽しみ中でしたか」

 聖良は辛うじて体を繕っているが、顔に浮かべる笑みは硬く、余裕を思わせる雰囲気は消えていた。

「これから口説くところなんだよ。見れば分かるだろ?失せな」

「口説くってまるを?」

 善男の堂々とした宣言が嬉しくて、花丸は思わず善男の顔を見上げていた。
凛とした顔が清々しい。
善子はここまで明瞭な態度を見せてくれない。
だからこそ、餓えている花丸の心の上澄みに波紋のように響く。

「失敬を。
狩猟の邪魔をしてはマタギの筋も立たぬと言うもの。
邪魔にならぬよう、私達は退いています。
雪は止んでしまっていますが、積雪が夜景の一助となりましょう。
それでは、北国の夜をお楽しみください」

 聖良は一礼すると、理亞を連れて去っていった。
姉に従う理亞の表情は尖って見えたが、花丸が目礼すると不満も和らいだようだった。
少なくとも、目の棘は柔らかくなっている。



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