過去ログ - 花丸「はなまるぴっぴは善い子だけずら」
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15:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/25(日) 22:23:30.91 ID:O8fGFwM8o
「綺麗な景色ずらね。沼津じゃまずお目にかかれないずら。
降雪に立ち会えなかったのは残念だけど、雪積もってるだけでもロマンずらー」

 善男と二人きりになって間の持たない花丸は、必死に燥いでみせた。
景色に夢中になっていないと、善男に口説かれてしまう。
貞操の危機が花丸を動かしている。同時に、期待している自分も居た。

「降雪?これのことか?」

 善男が指を鳴らすと、しろばんばが何処からともなく現れ、花丸に纏わりついた。
──否、違う。
花丸は思わず目を見開いていた。この白い粉体は舞っているのではない。
上から下へ、空から地へと、降っているのだ。雪、だ。

「ずらぁっ?」

「プレゼントだ。このくらい、お安い御用さ」

 驚く花丸に、善男が不敵に笑った。

「いつの間にこんな事ができるようになったずら?」

 疑問が花丸の口を衝いて出る。
花丸の知っている善子に、雪を降らせるような芸当はない。
ヨハネと名乗り勿体振った大言壮語を振りまくも、いつも滑って痛い目を見ているのが花丸の知る善子だ。
善男の芸当に見惚れる反面で、花丸の胸には違和感も兆している。

「ずら丸が夢見た時から、かな」

「わっ、何するずらっ」

 善男に肩を抱き寄せられ、花丸は顔を逸らせた。
口に反して、何をされるか分かっている。
分かっているから、急いで口唇を逃したのだ。



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