過去ログ - 花丸「はなまるぴっぴは善い子だけずら」
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21:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/25(日) 22:28:28.17 ID:O8fGFwM8o
「あー、あんた、雪に憧れてるみたいだったし。
それでまぁ、お詫びって訳じゃないけど。その、演出みたいなものよ」

「堕天使ヨハネに付き物の演出ずらね」

「ええ、堕天してる時は大口よね、私。
沼津に雪を降らせましょう、なんて意気込みで来たはいいけど、そんなの出来っこないし。
すぐにバレちゃったし」

 善子は顔に自嘲を浮かべた頭陀袋を見遣った。花丸も連れて視線を向ける。
膨らみから察するに、人工雪の残量もまだ残っているようだった。

「すぐに?でもまる、動画見てて寝落ちしてたんだよ?
それで目が覚めたら雪が降ってるように見えたから、タイミングとしてはバッチリだったずら」

 花丸が寝ているうちに人口雪のストックを使い果たしていたら、
それこそ善子の心遣いが無下になっていた。

「あー、多分それ、私が登る時に立てた音で目が覚めちゃっただけだと思う。
雨樋とか結構軋んでたし」

 善子が気不味そうに頭を掻く。

「なっ。人の家を壊さないで欲しいずら。
でも、そんな嵩張る荷物を背負って登って怪我しなかったんだから、良かったずら」

 家のパーツと違い、善子は代わりが効かない。

「怪我なんてしないわよ。
曜や果南ほどじゃないけど、軟な鍛え方はしてないわ」

 そう言った直後に、善子の口からくしゃみが出た。



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