10: ◆9CUtNS6CZQ[saga]
2016/12/26(月) 21:42:29.92 ID:nIhBSUOf0
数奇な運命を感じた。幸子がプロデューサーに送った小箱の中身が、同じ店の男性用香水だったから。
きっと彼ならこれが似合うとその店に行って試したのが数日前。箱は埃一つ被ってないことから、彼もまた最近買ってきたのだろう。
試しに手首に一吹きして嗅いでみた。そのときと変わらない匂いがして、思わず口元がにやついた。
幸子が選んだ香水をプロデューサーが使い、彼が選んだ香水を幸子が使う。
なんだか素敵なクリスマスプレゼントを貰ったな、と幸子は大いに満足していた。
きっと多くの可愛い女の子に囲まれているプロデューサーさんはこの気持ちに気づけないでしょう。
けど、いいんです。そもそも仕事上こんな気持ちは持ってはいけないけれど、「彼が選んだ」香水は、志希さん特製の香水より特別で。
周りに気づかれないように、プロデューサーさんの証が身近にあるということが何よりの幸福です。
ともすれば背徳的ともとれる感情が渦巻きながら、輿水幸子の聖夜は更けていくのであった。
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