過去ログ - 輿水幸子「クリスマスと小箱」
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6: ◆9CUtNS6CZQ[saga]
2016/12/26(月) 21:39:55.84 ID:nIhBSUOf0
彼まであと10歩。プロデューサーはまだちひろと話している。

あと9歩。どんな風に驚かすか思案を巡らせた。

あと8歩。小梅と観たホラー映画のごとく、お化けのように接しようか。

あと7歩。ライブの時の輝子のように、絶叫を上げてみようか。

あと6歩。それともまゆのように、そのまま背中から囁きでもしてみようか。

あと5歩。一歩詰めるごとにはやる鼓動に考えがまとまらない。ここはオーソドックスにワッと声を上げよう。


あと4歩というところで、幸子は異変に気付いた。ちひろは既にこちらに気づいたからなのか彼の目の前にいなかったが、
それでも彼はその場を動こうとも振り返ろうともしない。完全にこちらに気づいていて、逆襲の手を考えているに違いない。

あと3歩。このまま逆に驚かされるくらいなら、勢いで押し切ってしまおう。

あと2歩、1歩。忍び足をやめ一気に距離を詰める。が、急に広げた歩幅に足がもつれてしまい、幸子の世界が傾いた。
このままだと勢いで驚かせるどころか床か彼に激突してしまうーーー


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