8:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/28(水) 21:38:35.55 ID:Hhhi1HzW0
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ペーパーナイフの持ち主だと主張する女性は、落とし物を拾ってくれたお礼にと、私を喫茶店に連れて行ってくれました。
どうやら女医であるらしいその人は、早々に私の悩みを見抜いてしまったのです。
女医「聞いたことのない症状ね。網膜にノイズが映る病気ならいくらでもあるけど、生きてるものに限定して線がかかるなんて病気、聞いたことがありません」
花陽「そ、そうですか……」
病気を治す手がかりが掴めるかもしれないと期待していたけれど、やっぱりダメかな。
女医「あなた、ドラッグとかやってない?今の話を聞いた限りだと、麻薬による幻覚症状としか思えないわ」
花陽「ま、麻薬だなんて……!そんなの滅相もないです!見たことだってありません!」
女医「ふふっ、冗談よ。巷で話題のスクールアイドルが薬に手を染めるなんて、あるわけないものね」
花陽「えっ?あ、あの……もしかして私のことを知ってたりしますか」
女医「もちろん。前回ラブライブの王者A-RISEに肉薄する期待の新星μ's……そのメンバーの一人である小泉花陽さん、よね」
花陽「ご存じだったんですね」
女医「ええ、私の弟子……じゃなかった。知り合いの……いや、これもちょっと違うわね。そう!部下の妹さんがあなた達の大ファンでね、よく話を聞かされていたの」
花陽「なるほど、だから私のことを……」
女医「見つけたときにピンときたから、サインの一つでも貰おうと思ったんだけど……どうやらそれどころじゃないみたいだったから──」
花陽「いえ、そんなに酷い悩みじゃありませんから気にしないでください」
女医「──本当に?」
花陽「はい……大したことじゃ、ないです」
女医「顔に辛いって書いてある……嘘は良くないわ」
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