987:名無しNIPPER
2016/12/29(木) 03:06:14.82 ID:oNoCBsB5O
さっきと同じことができれば、私はこの化物に勝てる。
──この化物を殺し切れる。
そこまで考えて、私は我に返りました。
自分がどれだけ恐ろしいことを考えていたのか、気がついたんです。
[ピーーー]?
そんなことする必要がどこにあるの?
だって、仮に目の前にいるのがホンモノの化物でも。
生きてることには変わりないじゃないですか。
私がなんとかしなくても、きっと誰かが手を下してくれる。
今は逃げることだけを考えなきゃ。
花陽「……ごめんなさい。そこまで傷つけるつもりはなかったんです」
贖いの言葉は、きっと自分自身に当てたものでした。
路地裏から脱出するために全速力で走り出したあと、自分の言葉に強烈な違和感を覚えたんです。
それはおそらく、私の根底にある弱さに繋がること。
──私、どうして殺しにきた人に謝ってるんだろう。
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