過去ログ - 【安価】京太郎「ガンプラバトル」衣「衣の出番だ！」【その15】 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価】京太郎「ガンプラバトル」衣「衣の出番だ！」【その15】

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499: ◆1PpqX.tXgU[saga]
2017/04/17(月) 01:49:48.34 ID:7yqIuuDY0
　桃子の誘いに泉はそっと目を逸らす。
　一度は誘われて同席した泉だったが、そこで見せつけられた光景の凄まじさに、二度目以降は遠慮するようになってしまった。
　竜華にべったりだった怜でさえ、泉と同じ感想を抱き、昼食時は竜華らと離れたセーラなど別のグループと行動を共にするほどだ。

「今日は天気が良いから屋上で食べよか」
「賛成っす」
「異議なし」

　竜華、桃子の後に京太郎も続く。
　桃子の存在に気づける人間はごく僅かなので、傍目には竜華と京太郎が付き合いたてのカップルのように見えていた。
　甲斐甲斐しくも積極的に京太郎の世話を焼いている竜華の姿は、部活の先輩後輩という枠を越え、
　もはや年上の姉さん女房といった風に見られていた。
　竜華がガンプラ部の部長であることも重なって、本人未公認のカップルとして校内では話題になっていた。

　屋上の片隅でビニルシートを敷いた簡素なスペース。それが三人の場所。

「はい、京ちゃんさん。今日は私の自信作っす」
「おう、ありがとな」

　桃子お手製の弁当を受け取る。
　その中身には京太郎の好物となるおかずがよりどりみどりとつめ込まれていた。

「毎度毎度悪いな」
「いいっすよ。私達が好きでやってることっすから。恋人気分も味わえてWIN-WINっす」
「そやそや。京太郎くんは何も気にせず、自分の目標に向かって頑張ってくれればええんやから」
「………うっす」

　二人の厚意に京太郎は頷くことしかできない。
　二人の至れり尽くせりの待遇に、京太郎は自らがダメ男として流されつつあるのを自覚していた。

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