過去ログ - 【安価】京太郎「ガンプラバトル」衣「衣の出番だ！」【その15】 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価】京太郎「ガンプラバトル」衣「衣の出番だ！」【その15】

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706: ◆1PpqX.tXgU[saga]
2017/07/16(日) 22:22:38.06 ID:1QBM4E6g0
　思惑が外れた恭子は小さく舌打ちする。
　竜華と桃子を数的有利で押さえ込み、狙撃ポイントを確保。
　開始直後の動きで何者かがこの方向にいるのはわかっていた。
　それなりに時間が経っていることから、その何者かが一戦交えた後であるのは想像に難くない。
　向かってくる何者かが味方であればよし。敵であるならば、狙撃の一撃で確実に仕留める。
　恭子の陣取ったポイントは岩場の影になっており、狙撃しやすく、索敵されずらい場所だ。
　指揮官機として通信・索敵機能を重点的に強化した恭子のザクⅢならば、敵が異なる方向から現れたとしても先に捉える自信があった。
　そしてまんまと狙い通りに京太郎達が現れ、狙撃に成功した。
　想定外だったのは、京太郎のガンプラの強度。
　確実に仕留めたと思った一撃は、サブフライトシステムである風雲再起を行動不能にはしたものの、本体であるブレイクデスティニーに致命的なダメージを与えることはできなかった。
　ガンプラ心形流に属する竜華がいることを踏まえ、京太郎の制作の腕も向上しているとは思ったが、彼の制作技術はさらにその上を行っていた。

　――めげるわ

　こちらがスランプ中だったことを踏まえても、一度は手も足も出なかった相手だ。
　それが更なるレベルアップを果たしているという事実は恭子にとって頭の痛い事案であった。
　そして敵の増援は三機。
　数的有利も一気に覆され、三機ともがエース級。
　恭子でなくてもめげる状況に違いなかった。
　この場にいない主将に文句の一つも言いたくなるが、全てはこのバトルが終わってからのこと。
　たとえ不利な状況でも最後まで勝つのを諦めない。
　それは末原恭子である。

「――最後まで足掻かせてもらおか！」

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