過去ログ - 「ベル凛の壁」
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7: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:16:59.53 ID:ZVvkRN9Y0
P「美波はお姫様という方向性はいつも通りではある。しかし美波はただ守られるだけの姫じゃない。おしとやかさだけでなく、自分で道を切り開く強さを持っている。そこのところを強く衣装さんに伝えたんだ。その結果――」

加蓮「ねえねえPさん、凛が疑い深くってさ。言ってやってよ、今度の撮影の衣装は何なのか」



8: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:17:33.92 ID:ZVvkRN9Y0
あたしはPさんに携帯を近づける

P「しょうがないな……取り込み中だから一度しか言わないぞ。よく聞けよ、今度の衣装はなんと水着だ!」

Pさんの声が部屋に響く
以下略



9: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:18:06.19 ID:ZVvkRN9Y0
P「すまん、美波……ちょっと加蓮が……おい美波?……駄目だ切れてる」

加蓮「それじゃあねー」

P「互いに電話が終わったか……そういえば加蓮。撮影用の水着はこっちで用意すればいいか?それとも自分で用意するか?」
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10: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:29:36.39 ID:ZVvkRN9Y0


美波「聞いて、アーニャちゃん。これは仕方のないことなのよ」

346カフェの一角で、私とアーニャちゃんはラブライカの新曲について相談をしていた。
以下略



11: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:30:25.23 ID:ZVvkRN9Y0
美波「私も最初聞いたときは驚いたわ。でもPさんだもの、きっと何か考えがあるはずよ」

ほんとうに考えがあるのかはわからないが、私は自分にも言い聞かせるようにそう答える。

アーニャ「アーニャには意味が分かりません。どうして美波のおしとやかさと強さを表現したら衣装が水着になりますか?お姫様じゃなかったのですか?」
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12: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:31:14.49 ID:ZVvkRN9Y0
アーニャ「私の衣装だけ拘って、美波の衣装は手を抜いたとしか思えません。そんなの不公平です!」

確かに騎士と水着の姫じゃミスマッチングだ。でも――

美波「アーニャちゃん!Pさんのことを悪く言っちゃダメよ!」
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13: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:32:06.29 ID:ZVvkRN9Y0
アーニャ「美波はアーニャとプロデューサーどっちの味方ですか?ラブライカとして共に歩んだ蓄積は嘘でしたか?」

美波「……」

私は俯く。答えに窮したのではない。答えは決まっているが、答えてはいけないと思ったからだ。
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14: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:32:44.24 ID:ZVvkRN9Y0
アーニャ「!……もういいです美波。……ごめんなさい」

美波「え、どうしてアーニャちゃんが謝るの?」

アーニャ「一番つらいのは美波なのに、アーニャ、美波を責めるようなことを言ってしまいました。」
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15: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:33:12.54 ID:ZVvkRN9Y0
アーニャ「アーニャ、少し頭を冷やしてきますね」

アーニャちゃんが入り口に向かって駆け出す。その横顔は涙で濡れていた。

どちらが大事かなんて答えは最初から決まっている。
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16: ◆SU.cErYd62[saga]
2017/01/03(火) 20:44:06.08 ID:ZVvkRN9Y0


346カフェには柱とパーテーションに囲まれたテーブル席がある。

他方からの攻撃に備える要塞のように、他の客や店員の視線が遮られているこの席は、店の中に存在する特異な空間のように思えた。
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