過去ログ - 【モバマスSS】蟲喰う幸子 昆虫スイーツ編 〜美味しいから大丈夫だよ♪〜
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10: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2017/01/04(水) 00:45:18.85 ID:PQrl/rw/0
はー、大変だったんですねぇ……。そりゃ泣き喚きもしますよ。

思った以上に壮絶な話の内容に、友紀さんと顔を見合わせながら頷き合います。


しかし、そこまで聞いても文香さんの表情は、何処となく半信半疑の様でした。



文香さん曰く、伯父さんはとても温厚で優しい人で、家族をとても大事にしている人格者だそうです。


一人娘の咲来さんの事も、親戚が集まる度に自慢話が飛び出して来るほどの子煩悩で、
どれほどお金に困っても娘を風俗に売り飛ばすなど考えられない、との事でした。


しかし、咲来さんが嘘や冗談等をいう子でも無いんですよね……、と、文香さんは、困った様子の思案顔です。


ボクや友紀さんはその伯父さんを存じ上げませんので、口を挟む訳にも、相談に乗る訳にも行かず、
ただ、文香さんの考え込んでるその横顔を、睫毛長いなぁ、カワイイボクと言えどうらやましいなぁ、
とか思いながらじっと見ていました。


友紀さんなどはもう、テレビを付け、番組をナイターに切り替える始末です。


ボク達がそうこうしていると、文香さんは考えが纏まったようで、やにわに立ち上がると棚から貯金通帳を持ち出し、
机にスッと置き、

「安心してください…咲来ちゃん……、お金が必要なら……全額私が出します…。
 何かの間違いとは思いますが……咲来ちゃんを風俗なんかに…行かせませんから……」


と、大胆にも程がある宣言をしました。




『特に必要が無かったのでアイドル活動を始めてからほとんどのギャラを使わずに入れてある』
と言うその通帳を、文香さんに断って中身を見てみると、あまりの額に思わずひっくり返りそうになりました。


恐るべし、売れっ子アイドル。確かに喫茶店の一回や二回は余裕で救えそうです。


「…キューバから助っ人、二、三人連れてこれるよ……」


友紀さんも流石に目を丸くしていました。




「あっ、ありがとう!!文香お姉ちゃん!!」


咲来さんは、ウルウルと目に涙を溜めて感謝の言葉を発しながら、再び文香さんの胸に飛び込みました。


「いいんですよ……お金なんて……、大事な咲来ちゃんには代えられませんから……」




抱きしめあう二人、麗しき従妹愛。



ええ話やなぁ…。
ボクも思わずそっとハンカチで目尻を抑えます。




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