過去ログ - 高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「手がかじかむ日のカフェで」
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1:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:24:43.61 ID:moWOjiVs0
――おしゃれなカフェ――

高森藍子「加蓮ちゃん。あけまして、おめでとうございます」フカブカ

北条加蓮「あけましておめでとー。今年もよろしくね、藍子」

加蓮「……って、それもう言ったでしょ? カウントダウン、藍子の家でやったんだから」

藍子「そうですけれど、ここでも言いたくてっ」

加蓮「同じこと、初詣の時とか事務所に行った時にも言わなかった?」

藍子「加蓮ちゃんだって、今年もよろしくって毎回言ってくれますっ」

加蓮「だって藍子につられてさー……」

藍子「私だって、加蓮ちゃんを見たら言わないとって気になっちゃいますっ」

加蓮「……」

藍子「……」

加蓮「お互い様ってことにしちゃおっか」

藍子「お互い様ですねっ」

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2:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:25:19.22 ID:moWOjiVs0
――まえがき――

レンアイカフェテラスシリーズ第42話です。
以下の作品の続編です。こちらを読んでいただけると、さらに楽しんでいただける……筈です。

以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:25:48.40 ID:moWOjiVs0
藍子「外、すっごく寒いですね」

藍子「手も冷たくなっちゃいました。かじかんで、メニューが掴めません〜」

加蓮「ん」ヒライテアゲル
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:26:18.38 ID:moWOjiVs0
藍子「はーっ、はーっ」(両手をかざして暖かい息を吹きかけながら)

藍子「うぅ、やっぱりすぐには暖かくならないですっ」(手をこすり合わせて)

加蓮「手袋とか持ってこなかったの? ほら、毛糸の。ぎっしり入ってるじゃん」
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:26:48.41 ID:moWOjiVs0
藍子「か、かれんちゃん!」

加蓮「うん。……なんか声がすっごい裏返ってない?」

藍子「ごほん。……わ、わー。なんだろうなーあれー」チラッ
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:27:18.22 ID:moWOjiVs0
藍子「なんであっち向いてくれないんですか〜〜〜〜!」

加蓮「なんでその雑にもほどがある演技に引っかかるって思ったの!? 棒読みすぎて逆に何狙ってたのか分からなかったよ一瞬!?」

藍子「うぅ。だって……本当にやったら加蓮ちゃん、びっくりしちゃうかもしれないって思って、そうしたら声が裏返って……うぅ、恥ずかしい〜〜〜っ」
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:27:48.32 ID:moWOjiVs0
加蓮「……」

藍子「……な、何か言ってぇ……」ナミダメ

加蓮「いや、なんか、もう……。……!」キュピーン
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:28:18.31 ID:moWOjiVs0
加蓮「……手」

藍子「?」

加蓮「出して。こう、前に」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:28:48.84 ID:moWOjiVs0
(しばらく経過してから)

加蓮「もう大丈夫かな?」スッ

藍子「お陰さまで、メニューもちゃんとめくれそうです。ほらっ」パラパラ
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:29:18.44 ID:moWOjiVs0
加蓮「演技ではあるけど、突き飛ばすだけ突き飛ばしてアフターフォローなしっていうのは最悪でしょ? 最低限やることやっただけだよ」

藍子「温めてくれたことにはかわりませんから♪」

加蓮「……はいはい」
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:29:48.31 ID:moWOjiVs0
加蓮「来る途中にさ、手袋を取りに帰ろうとか買って行こうとか思わなかったー?」

藍子「だって、そんなことをしたら加蓮ちゃんを待たせちゃうから……」

加蓮「それくらいで怒るほど私は鬼じゃないってーの」
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:30:19.24 ID:moWOjiVs0
加蓮「加蓮ちゃんはもこもこな格好もいいんじゃないー? ってすっごく楽しそうに言われてさー。なんか、そーいうのは違うっていうか」

藍子「前に事務所でキグルミみたいにもこもこされている加蓮ちゃん、可愛かったですっ」

加蓮「あー、あれは凛と奈緒のイタズラだよ。あんにゃろめ、私がどこまで重ね着できるか実験だー、とか言っちゃって。脱ぐの大変だったんだからね?」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:30:48.33 ID:moWOjiVs0
藍子「でも、変に気を遣われるよりは……加蓮ちゃんも、こっちの方が気が楽になりますよね?」

加蓮「そーなんだけどね。だから本気で文句は言えない」

藍子「加蓮ちゃんが本当に嫌がっていたら、凛ちゃんも奈緒ちゃんも、きっとやめていましたよ」
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:31:18.38 ID:moWOjiVs0
加蓮「相変わらず、心地よすぎて困るよ。事務所も、それにここも」

加蓮「あんまり完璧すぎる物ってさ、逆に引かれちゃうじゃん。Pさんも言ってたっけ。ちょっと人間臭いところを見せるくらいが、アイドルとしてちょうどいいって」

藍子「生々しいお話でしたよね……。私、思わず苦笑いしちゃいました」
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:31:48.33 ID:moWOjiVs0
加蓮「あの頃は……色々あるけど、ほら、真のアイドルは孤高っていうか、キラキラしてるところだけ見せてる物だって思ってたところもあって」

加蓮「……ふふ。思えば馬鹿だよね、私」

藍子「どっちも加蓮ちゃんです。馬鹿なんかじゃないですよ。……それに、近づけてよかった、って、今は心の底から思います」
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:32:18.42 ID:moWOjiVs0
加蓮「いきなりそんなこと言われたら照れるでしょー、もう。……完璧っぽいって言えばよく言われるなぁ。私がこんなに砕けた感じだとは思わなかった、って」

加蓮「アイドルになってから……ううん、もうちょっと後かな。それこそ藍子とここで喋り出した頃から、少し友達が増えたの」

加蓮「で、みんな言うんだよねー。ほっとしたとか、もっと堅い人だと思ってたとか。生真面目すぎて近づけなかった、なんてのもあったっけ。だいたい男子からだけど」
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:32:48.69 ID:moWOjiVs0
藍子「前の方が良かったですか?」

加蓮「良かったって言ったら演じてくれたりする?」

藍子「演じませんけれど」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:33:18.38 ID:moWOjiVs0
加蓮「藍子といたいから、藍子といたいだけだよ。……いたいいたいって言ったら"痛い"って思われちゃいそうだねー」

藍子「加蓮ちゃんって、理想を求めちゃうことはありませんか?」

加蓮「ん? ……まぁ、何だってちょっとは求めるもんじゃない? こうなりたいとか、こうあってほしいとか」
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:33:48.31 ID:moWOjiVs0
藍子「もしかしたら、私も影響されちゃったのかも」

加蓮「……私に?」

藍子「ううん。ほら、前にお話したじゃないですか。Pさんから小説を貸してもらった、って」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2017/01/04(水) 18:34:19.10 ID:moWOjiVs0
藍子「にやにやしないでください〜っ。私だってその、恥ずかしく……はありませんでしたけど、後から何やってるんだろうって頭を抱えちゃったんですから!」

加蓮「うんうん」

藍子「だから笑顔で首を縦に振らないでぇ……」
以下略



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