過去ログ - 終わらない物語が嫌いな僕と余命が短い女の子の話
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50: ◆eZMycVsOYY[saga sage]
2017/01/08(日) 15:57:06.19 ID:O1Z9DSgO0
 しばらく時間がたち、父が帰ってきた。ガチャンというドアの音が聞こえると,彼女はビクッと肩を揺らし、部屋のドアを見た。それから視線をこちらに移し、
「お父さん、ですか」と聞かれた。父以外の人がドアを開けたら恐ろしいが、今日は早めに帰ると言っていたので父で間違いないだろう。彼女の問いかけに肯定し、「父さんのとこ、行こうか」と言った。
 階段を降りて父のもとへ行く。
「おかえり」
「ああ、ただいま」と父はいいながら芽衣の方を見た。
「藍野芽衣です。えっと、お世話になります」と、僕と初めて会ったときのようにぎこちなく自己紹介をした。
「うん、よろしくね。母さんがいなくて心細いかもしれないけど、困ったことがあればなんでも言ってくれていいからね」
 父さんはあまり僕には聞かせた事のない優しい声音で彼女に言った。きっと、娘ができたような気持ちなのだろう。
「あ、ありがとうございます」と彼女は深くお辞儀をした。
 



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