過去ログ - 終わらない物語が嫌いな僕と余命が短い女の子の話
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◆eZMycVsOYY
[saga ]
2017/01/09(月) 17:23:49.39 ID:yOhGu/Zb0
「ごめん、ごめんね」と彼女に謝った。
彼女の棒のように細くなった手足を、髪の抜けた頭を見た時点で涙をこらえるのに必死だった。なんで来なかったんですかとでも怒ってくれればいいのに、彼女は気にした様子もなく僕に言うから、涙が溢れてしまった。
「あらら、薫さんは泣き虫ですねぇ。よしよし」と言って彼女は僕のもとへ手を伸ばす。
力が入らないんだろう、彼女の手は座っている僕の上半身までしか上がらなかった。僕はその手を下ろし、両方の手で包んだ。
「温かいです」
彼女に言う言葉が見つからなかった。いつも何を話しているっけ。彼女は普段何を言ってたっけ。
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