過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―5―
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967: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 19:25:19.87 ID:YSodv2Da0
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 クラーケンシュタインに戻ってきたのは休暇の最終日で、あたしはオフェリアとエポニーヌが待つ部屋に行き、結果を報告した。

「そう、やっぱり私の思った通りだったわ」
「どこがどう思った通りなのか、教えてほしいんだけど」
「着物の買い物で、あたしたちが同行できなかった訳が分からないんだけど」
「まぁ、色々とあるんだよ、きっと。二人ともフォレオに嫌われたわけじゃないんだから、よかったでしょ?」
「そ、それはそうだけど……」

 フォレオがどうして着物を買いに行ったのかということは伏せたままにして、特に密会とかでもなく、ただの買い物だったと伝えた。
 二人は少し納得できない様子だったけど、連れて行ってもらえなかったのは嫌われたではないことに安堵する。それが確認できただけでも十分だった。
 そしてあたしは立ち上がって部屋を後にする。部屋を出ると、そこにはフォレオがいた。
 その手には袋が握られていて、打ち合わせ通りやってきたあたしを見て笑みを零す。

「二人なら部屋にいるよ」
「はい、ありがとうございます。すみません、今日までの休暇なのに、こんなことを頼んでしまって」
「いいよ、あたしもそれなりに楽しかったし。だけど今度からはちゃんと説明したほうがいいよ。あの二人、結構ショック受けてたみたいだからさ。それと、あたしにも出かけるときは事前に言ってよね。フォレオを抱きしめて元気を貯めておかないといけないから」
「はい、今度からは気を付けます。だけど、その元気を貯めるのだけは勘弁してください」

 そう言ってフォレオは二人がいる部屋の扉を見つめた。袋を持つ手に力が入っている。

「はぁ、このプレゼントを気に入ってくれるといいんですけど」

 そう不安げなフォレオを見て、あたしは自然と手を伸ばして頭を撫でる。元気付けるような感じで、もう元気はいっぱい貰ったから、あたしが出来る最大限の応援を送る。

「大丈夫、あたしはすっごく嬉しかったから。二人とも喜んでくれるはずだよ」
「ソレイユ、ありがとうございます。でも、男なのに頭を撫で撫でされるのは、少し恥ずかしいです」
「……もう、可愛いなぁ」

 ようやく撫でるのを止めて、あたしはフォレオを見送る。
 扉を叩いて、少しして部屋へと入ったところでフォレオの姿が視界から消えた。
 あたしは、最後の休日をいつも通り町で過ごすために、王城を後にした。
 こうして、あたしのフォレオ追跡紀行は終わりを迎えたのだった。


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 これはもしもの話



 ソレイユがフォレオを追う、奇妙な旅の話。



 ifの一つ……



『ソレイユのフォレオ追跡紀行』おわり

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