過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―5―
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984: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/03/11(日) 19:39:38.78 ID:YQSvpWbd0
「カミラさん、あの約束覚えてますか?」
「月が同じに見える理由を、私に最初に話してくれる約束の事?」
「はい、覚えててくれたんですね」
「サクラ王女が私に最初に話してくれるんだもの、忘れるわけがないわ」
「はい、ありがとうございます」

 弱弱しい微笑みが聴こえた。サクラ王女の思ったことが何なのか、それを私から聞くことは無い。彼女が話したいと踏み出すまで、私は静かに待つことにする。

「カミラさん……」
「なに、サクラ王女?」

 幾度かの呼吸の音を経て、覚悟を決めたサクラ王女の声が耳に届いた。
 少しだけ震えるサクラ王女の手に私の手を添える。それが私のできる最後の譲歩、ここからはあなたが紡がないといけないのだから。

「……この前の事、その理由が今日分かった気がしたんです。多分変わっていないのは月じゃないんだって……」

 なら、変わっていないものはなんなの?と私は尋ねる。サクラ王女の背中の感触が一層強くなった気がすると、彼女は静かに語り始めた。


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