過去ログ - まゆ「破ってはいけない3つの約束事について」
↓
1-
覧
板
20
4
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:04:13.25 ID:SwhvTvNS0
そういえば、その家にはいつも、“黒いビニール袋”が床に置いてあったんです。
はじめのころは「これは何の袋ですか?」と聞いたこともありましたが、
やけに難しい顔をしたプロデューサーさんが「なんでもないから、触らないでくれ」と低い声でまゆを怒ったので、そこからは、あまり気にしないようになりました。
以下略
5
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:07:12.06 ID:SwhvTvNS0
とりあえず、それをメモとしてまとめてみたのですが、
・捨てるゴミ
・仕送りの野菜
以下略
6
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:08:46.29 ID:SwhvTvNS0
思い切って、それを開けてしまおうと考えたこともありました。
だけど、約束事を破ってしまうことは、この幸せな日々を無くしてしまうことと同義だったのです。
以下略
7
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:12:02.00 ID:SwhvTvNS0
たった一度だけ、まゆはプロデューサーさんとの約束を破ったことがありました。
それはとても些細なことでした。
営業で外回りに行く前に、プロデューサーさんに「糸くずがついてますよぉ」と触った、ただそれだけのことだったんです。
以下略
8
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:13:31.69 ID:SwhvTvNS0
幸せな日々を手に入れることも、失うことも、まゆ次第ということなのでしょう。
しばらく経ってから、新しい黒いビニール袋が家に増えたとき、
以下略
9
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:15:55.81 ID:SwhvTvNS0
まゆはいてもたってもいられずに、傍に寄り添うと、
手を繋いで、泣きそうになりながら「そう、ですね」とこたえました。
そしたら、プロデューサーさんはいつもみたいに、まゆをぎゅっと抱きしめて、
以下略
10
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:20:30.59 ID:SwhvTvNS0
そんなことがあったからか、まゆは、どうすればこの素晴らしい日々が続くのか、ということだけを考えるようになりました。
答えは単純でした。“なにもしない”ということ――それが正解だったのです。
以下略
11
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:21:45.15 ID:SwhvTvNS0
異変が起きたのは、暗雲がたちこめる、薄暗い日のことでした。
その日、まゆはプロデューサーさんの家で、いつものように料理をつくっていましたが、
当のプロデューサーさんはというと、まゆを置いて外出していたのです。
以下略
12
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:23:58.83 ID:SwhvTvNS0
それから、やはり、足元には黒いビニール袋が置かれていました。
もう、気に留める理由もなかったので、
まゆは、そのまま鼻歌を歌いながら、おたまで鍋の中身をかきまわしていました。
以下略
13
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/01/08(日) 15:25:25.29 ID:SwhvTvNS0
おもわず足元を見下ろしてしまったとき、「やってしまった」と思いました。
黒いビニール袋は、その口を開いた状態で横たわっていたのです。
どうやら、縛り方がゆるかったのでしょう。その中身は無残な形であらわになっていました。
以下略
93Res/38.04 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - まゆ「破ってはいけない3つの約束事について」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1483854680/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice