17:名無しNIPPER[saga]
2017/01/10(火) 14:19:44.92 ID:MbCTIIFL0
目の前に座る那珂は先程とはうって変わり静かに私が差し出したお茶を啜り極楽気分でいるようだ。一通り飲み終わり落ち着いたところで那珂は話し始めた。
那珂「それで、大佐さんは一体何のお話を私としたいんですか?まさか....アイドルの裏話とかですか!?そ、れ、は、秘密ですよぉ?いくら大佐さんでもそういった事は...」
18:名無しNIPPER[saga]
2017/01/10(火) 14:21:57.43 ID:MbCTIIFL0
那珂「え〜。なら那珂ちゃんに聞きたい事は、一体何ですか?」
私がこの艦娘に聞きたい事は二つ。
19:名無しNIPPER[saga]
2017/01/10(火) 14:23:36.91 ID:MbCTIIFL0
毎回報道番組にいるうんざりしてやまない記者の真似事を私はしなければならない。
厚顔無恥、恥を知れと心で罵った彼らは職業として厚かましくできる。だが私は探究心から顔を出した突発的な知識欲に苛まれて、那珂に取材をするのだ。
20:名無しNIPPER[saga]
2017/01/10(火) 14:26:10.86 ID:MbCTIIFL0
那珂に教えを請うたのは、捨て艦として出撃したらもう二度と会うことがないと解っているからだ。
この先を生き抜く艦娘に聴けなかったのは陰口を言われるのではないかと臆病風が吹いたせいだ。そんな抑えつけた疑問の捌け口に私は、敢えて先の無い那珂を選択したのだ。
21:名無しNIPPER[saga]
2017/01/10(火) 14:27:09.75 ID:MbCTIIFL0
私はぐるぐると脳内を輪廻する言葉を繋ぎ合わせ、こう言った。
大佐「那珂は、死んだら、どうなると思う?」
22:名無しNIPPER[saga ]
2017/01/10(火) 14:28:18.91 ID:MbCTIIFL0
那珂は私に向き直すとか細い笑顔をした。それは期待に応えられず笑うしかない、そんな風に思えた。
大佐「....知らないのか?」
23:名無しNIPPER[saga]
2017/01/10(火) 14:29:35.43 ID:MbCTIIFL0
敢えて言葉を濁して質問したのが仇となり私に帰ってきたのだ。見透かしているのか、那珂は。私の真意を。
しかしそれは間違えだと那珂の瞳が教えてくれた。純な瞳の奥には罪人を嘲笑うかの様な天使は存在していなく本当に私の質問の意図を理解できなかったため質問を返したようだ。
24:名無しNIPPER[saga]
2017/01/17(火) 22:31:40.61 ID:79BLK7RY0
大佐「那珂は自分が艦娘と呼ばれているのは知っているな」
那珂「はい、そう呼ばれているのは知っていますけど、艦娘が一体何なのかはよくわからないんですよね。だって私が知っている「那珂」は軍艦っていう船だったはずで、その那珂が急に人間になった。しかも私と同じ顔と性格をした那珂が沢山いる。可笑しな話ですよね」
25:名無しNIPPER[saga]
2017/01/17(火) 22:42:13.47 ID:79BLK7RY0
言葉の便利さで濁さず数字で語るなら那珂はこの世に復活してから、本日を入れておよそ三日目だ。
その急造工事の賜物である那珂には二日間で自らの役割を果たす上で必要な知識と動きを学んでもらわなければならない。そうでもしないと作戦の頭数には数えられないからだ。
26:名無しNIPPER[saga]
2017/01/17(火) 22:43:42.01 ID:79BLK7RY0
大事な一節を省いた。勿論敢えてだが。
本来なら、艦娘とは深海棲艦を模倣して造られた人型兵器。そしてその名に由来する軍艦の魂を移植した兵器の総称を言うのだ。
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