過去ログ - あなたの物語を。トエル 『氷菓』
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12: ◆KM6w9UgQ1k[saga sage]
2017/01/09(月) 18:42:59.16 ID:fiJYedV+0
夫が私の頬に口づけし、立ち上がって障子戸を開いた。予報通り、夜空には雨雲が浮かんでいる。
まるで明け方からの雨に備えて、その一片一片の雨雲同士がお互いの策を披露している集会のようだった。
明日は雨か。夫がそう漏らし、おやすみと私たち二人に呟いて障子戸を閉じる。私は障子戸へ向かっておやすみと独りごちたあと横になり、
静かな寝息を立てている子供の横顔をひとしきり眺めて、また起き上がった。
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