過去ログ - あなたの物語を。トエル 『氷菓』
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57: ◆KM6w9UgQ1k[saga sage]
2017/01/09(月) 19:53:41.97 ID:fiJYedV+0
「ここで待っていてね。タオルを持ってきますから」
千反田の母がそう言い、家の奥へと姿を消した。
玄関の三和土には、俺たち二人から時折滴る雨滴により黒い跡が残っている。
うちとは違い、こざっぱりとした玄関だった。
右手に鎮座するこの巨大な古式ゆかしい和箪笥のようなシューズボックスに家人の靴が収納されているのだろう。
どこの家にもありがちな所狭しと靴の陣取りが繰り広げられている光景は、およそ千反田家とは無縁のようだった。
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